万九千神社は、出雲大社から車で15分くらい、
旧暦10月の神在月に出雲大社に集まっておられた全国の神様達が、最後に訪れ、宴会を催し、全国に旅立たれるのだそうです。
神在月に出雲に集まる神様達は、実は、出雲大社にだけに集まられるのではなく、
上宮、熊野大社、日御碕神社、佐太神社、など、複数の神社で、目に見えないご縁などの会議(神議り)をされるのだそうです。
そしてここ万九千神社は、神様達の会議が終わり、最後に宴会をするために立ち寄られる神社。
万九千神社は、全国の神々を見送る神社です。
隣接して「立虫(たちむし)神社」が鎮座します。
目次
万九千神社
出雲の神在祭の締めくくり
旧暦の10月は全国の神々が、出雲にお越しになり、ご縁の会議が行われると言われています(神議り)。
旧暦10月を神無月と言いますが、出雲では「神在月」と言われているのは、そのためなんですね。
出雲大社で、旧暦10月11日から、神在祭が行われます。
引き続き、松江市の「佐太神社」など、複数の神社で行われる神在祭の最後に、八百万の神々が立ち寄られるのが、この万九千神社。
神議り(かみはかり)を締めくくり、
毎年旧暦10月26日の夜、神宴(直会)を催したのち、
翌未明にかけて諸国へと旅立ちをなされる社なのだそうです。
神官の「お立ち〜お立ち〜」
の声と共に旅立ちをされる神事、「神等去出(からさで)神事」が行われています。
これを、「神等去出(からさで)祭」といい、
当日は、例大祭と、神等去出神事が行われます。
神様達も宴会をなさるなんて、面白いです。
八百万の神々の旅立ちにあやかって、旅行の締めくくりの「結び参り」で訪れる人も多いのだそう。
また、宴会にゆかりのある、飲食業、旅行業の方の参拝も増えているようです。
あたたかく、ほのぼのとした神社なんだろうなぁと、興味がわき、行ってみることにしました。
万九千神社 社名「万九千」の意味は?
万九千神社の正式名称は、「まくせのやしろ」。
通称、「まんくせんじんじゃ」と呼ばれています。
宮司さんによると、万九千の社名は、「出雲大社の十九社が成立する頃に、『陰極十と、陽極九、その一千倍』の御神威をいただけるようにと、この字があてられたのでは?」といわれています。
万九千神社 御祭神
櫛御気奴命(くしみけぬのみこと)
大穴牟遅命(おおなむちのみこと)
少彦名命(すくなひこのみこと)
八百萬神(やおろずのかみ)
万九千神社 ご利益
良縁成就、開運招福、病気平癒、飲食旅行業の繫盛、旅行交通安全、会議宴会円満、など
万九千神社 本殿がない?神が宿る岩「磐境」
多くの神社は、拝殿の裏には、普通、「本殿」がありますが、
万九千神社には、本殿がなく、拝殿の裏側に、玉垣で囲まれた「磐座」(神が宿るとされ敬われてきた巨石)があります。
とても神聖で神秘的な空間ということが、一目でわかりますね。
万九千神社 神様からの歓迎のサイン
歓迎のサイン 神の使い?カラス
駐車場に降り立つと、カラスが一羽お出迎えしてくれました!
カラスは不吉な感じのする鳥だと思われているかたも多いと思いますが、
神社で出会うカラスは、実は「神様の使い」と言われています。
和歌山の熊野本宮大社では、カラスが神の使いとされ、本宮大社のシンボルにもなっている、神聖な鳥なんですよ。
着いてすぐに、カラスに出会え、神様からの歓迎のサインかなと嬉しくなりました。
和歌山の熊野本宮大社は、須佐之男命が祀られていて、ここも凄い力のある神社です。
歓迎のサイン お祭り
そして、わくわくしながら、万九千神社を目指して歩いていると…
あれ??
今日は、何かやってる??
屋台もでています。
あー!今日はどうやら地域のお祭りのようです!(嬉)
祭事に出くわすのは、そのサインなんだそう!(嬉)
お祭りが開催されている時は、神社の拝殿などの扉が開いていて、神様の御力がオープンになっているともいわれ、
境内の活気も、神様の御神気も、普段と全然違いますね!
境内全体が、神様が喜ばれているエネルギーが溢れていて、そのエネルギーが境内の隅々まで行き渡っている感じがします。
こういう時に神社参拝に来させていただくと、活気に満ちたエネルギーに身体が包まれるようで、
境内にいる事がとても心地よく、楽しい気持ちになります。
万九千神社は、立虫神社が併立しています。
立虫神社は、元はここから700〜800m隔てた斐伊川の中洲に鎮座していましたが、江戸時代に大洪水があり、万九千神社に移されたのだそうです。
訪れた日は、10月第一日曜日、ちょうど立虫神社の秋祭りだったようです。
訪れる参拝客も多く、神様も喜んでおられるのでしょう。
鳥居の前に立つと、もうエネルギーが溢れているようで、神社全体がとても明るいです。
手水社で清めているだけで、神社の活気が伝わってきて、わくわくと嬉しくなってきます。
万九千神社 スピリチュアルな風が吹く
この岩が、万九千神社の御神体である「磐境(いわさか)」です。
山や樹木、岩、滝などの自然物を御神体とする神社は多く、
岩の御神体の事を「磐座(いわくら)」や「磐境(いわさか)」と呼ぶようです。
拝殿からだけでなく、裏側からも直接御神体を拝む事ができます。
垣と注連縄で囲われた御神体が目に入ってくると、厳粛で神聖な空間だと感じ
八百万の神も宿られるという、岩=磐境の前に立つと、なんとも神聖で厳かな場所であることを感じると思います。
歓迎のサイン 心地よい風が吹く
ここで、手を合わせ、参拝を始めると…
目の前の紙垂(しで)が揺れ始めました。
あー(嬉)、今日はやっぱり吹いてきた。
(到着したときから、カラスやお祭りという、歓迎のサインを感じていたので。)
そう、神様に歓迎されている時は、心地よい風が、タイミングよく吹いてくることが多いのです。
参拝と同時に優しい風がスーッと吹き始め、身体を優しく吹き抜けていきます。
参拝している間中、心地よく吹いてくれて、「ありがとうございます。」という言葉が、自然に溢れてきます。
この『神様に歓迎されている時の風』は、
ただの「風とは違うな」と思えるような、タイミングや、吹き方で、
あなたにわかるように、神様はサインを送ってくださっているように思います。
実は、神社で神様は歓迎のサインをたくさん送っておられます。
そのサインを知っておくと、神社参拝時にサインを感じると楽しいですよ。
詳しく知りたい方はこちらもどうぞご覧ください。
スピリチュアルな風がすごい! 御神木「木俣さん」
境内の奥には、木の幹が大きく二股に分かれた、御神木「木俣(このまた)さん」があります。
奥にひっそりと佇んでおられるので目立ちませんが、見上げるほど大きな御神木です。
御祭神は、「木俣神」(このまたのかみ)。
吸い寄せられるように、こちらに足が進みました。
ここはパワースポットですね。
「安産」の御利益か…私には、もう関係ないよな~と思いながら、お参りしたのですが…!
凄かったです!
霊験あらたかな「御神霊」と言われている通り、木のパワー? 醸し出している何かが凄くて、
しばらく眺めさせていただきました。
そして、手をあわせてお参りし始めると、
急に強めの風が、音を立てて、四方八方から吹いてきました。
ちょっとびっくりしましたが、この「御神木の力」を一瞬で見せていただいた様に思います。
歓迎もですが、何か私の悪いものを色んな角度から、吹きさらいながら、応援のような暖かさももたらしてくださるような…
その風は、参拝している間中ずっと吹いていてくれました。
不思議でありがたい気持ちでいっぱいになりました。
本当に今日、万九千神社に来れてよかったです。
万九千神社 ねずみ像
足元には、かわいいねずみ像がいたるところにあって、これもまた、心が和みます。
宴会をしているねずみや、サッカーをしているねずみ、受験勉強をしているねずみもいました。
このねずみ像の由来は、
万九千神社、立虫神社の御祭神である、大穴牟遅命(おおなむちのみこと)は、ねずみにご縁があるからで、
この大穴牟遅命とは、出雲大社の「大国主大神」の若き日の別名なのです。
ねずみは、子沢山なことから子孫繁栄、豊穣を象徴する、縁起のよい生き物で、時として「神様の使い」とされることもあるのです。
伊勢神宮 遥拝所
万九千神社の右手、駐車場近くには、
神等去出広場があります。
場内には、「伊勢神宮 遥拝所」があり、遠い地からでも伊勢神宮にお参りすることができます。
出雲大社と、伊勢神宮、両宮を直線で結ぶと、万九千神社の上方を通るのだそうです。
万九千神社 御朱印
アクセス
島根県出雲市斐川町併川258
☎0853-72-9412
交通
- 一畑電車「大津町駅」から徒歩20分。
- リムジンバス出雲空港線「富」から徒歩15分。
参拝自由
社務所が不在のこともあるようです。授与所前には、御朱印の書置きやお守りなどが置かれているそうなので、各自で受け取ることができるようです。
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