古事記には、「須賀宮(すがのみや)」と記されている、日本で最初の御宮です。
須佐之男命が、稲田比売命との新居を構えた地と言われ、縁結びや、夫婦円満の御利益のほか、
新生活をスタートするために、悪切開運の祈願されるかたなど、多くの人が参拝に訪れています。
また、八雲山の中腹にある、「奥宮」には、夫婦岩(めおといわ)と呼ばれるパワースポット、磐座があり、「二宮詣り」が人気です。
神聖さと共に、巨岩の迫力に圧倒される古代の神秘を体感できる神社です。
目次
須我神社「日本初之宮」
出雲神話で、須佐之男命が、ヤマタノオロチを退治し、稲田比売命との新居を探しておられました。
新婚の二人の新居である須佐之男命が初めて建てた宮ということから、
須我神社は「日本初之宮」とされています。
須佐之男命が、出雲の須我の地に来られた時に、
「我が心がすがすがしくなった」と言われ、
宮を構えられた地が、須我神社とされ、今でもその地を須賀といいます。
和歌発祥の地
古事記では、宮が出来上がった時、雲がわき、立ち上ってきたそうです。
それを見て須佐之男が詠まれた歌が
「八雲たつ、出雲八重垣、つまごみに、八重垣つくる、その八重垣を」
だといわれています。
平安時代の「古今集」の主な選者である、紀貫之が、古今集の序文に、
和歌の起源として、「八雲たつ〜」の歌を記載したことから、
出雲と須我神社が「和歌の発祥の地」とされてきたようです。
境内には、須佐之男命が詠んだ日本初の和歌の歌碑もあります。
須我神社 清々しい
とても落ち着きのある、穏やかな神社。
同じ、須佐之男命が御祭神の、須佐神社や、八重垣神社とはまた違い、地域に溶け込んだような、素朴さを感じる神社です。
ご本殿の両側には、高くまっすぐな2本の立派な杉の御神木がそびえ、スキッとした空気を感じます。
須佐之男命の言われた「清々しい」とは、この感じなのでしょうか。
御神木の杉の木、凛として素晴らしいですね。
見ているだけで、無駄なものが削ぎ落とされるような…ほんと、スキッとします。
須我神社の「悪切開運」の御利益なのかもしれませんね。
須我神社 御利益&御守
悪切開運 夫婦円満の御利益
八岐大蛇は、「諸悪の権化」と考えられており、
剣をもって大蛇を退治したといわれる、須佐之男命を祀ってある須我神社は、「悪切開運」の御利益があるとされています。
仲睦まじい夫婦神が祀られていることから、縁結びや夫婦円満の御利益もいただけます。
御守 「剣守」「三氣之御守」
神社には、災いを断ち切り、良縁を招いてくれるといわれる、御霊剣をモチーフにした「剣守」や、
神氣、心氣、身氣が強く封じ込められた「三氣之御守」などの、須我神社特有の御守が授与されています。
ここに来る前、玉造温泉で天然石の腕輪が欲しいなと思っていたのですが、
何度見てもピンとくるものがなく、「今回はご縁がなかったのね…」と諦めて、ピアスを買って帰ったのですが、
須我神社の授与所にありました!
目に飛び込んできました!
これだ♡と思い、即購入です。(1500円)
須我神社の御利益もいただけそうですし、ここで腕輪をいただけてよかったです。
ローズクオーツと、タイガーアイのものがありましたよ。
須我神社 御守の効果?
後日、これをつけて出かけると、友人ととても楽しく過ごせました。
雨雪予報が晴れになり、一日で虹を三つも見ることができるという奇跡もありでした。
つけていると、心が安らぐのがわかります。
須我神社から車で15分くらい、島根には天然石のオリジナルのmy御守を作れる神社もあります。石のほうが自分を選んでくるともいわれています。詳しく知りたい方はこちらもどうぞご覧ください。
ここには、2回参拝させていただきましたが、
いつも社務所が、穏やかで楽しそうでほんわかとします。
本殿の右側には、横並びに、ずらっと摂社が並んでおられます。
荒神社、若宮(秋田や、琴平などの神々を合祀)など…。
荒神社…
ここの前に立った時、なんかすごいと思いました。
とても気になります。
何の神様なんでしょう?御祭神様は?
気になって、社務所に聞いてみたのですが、
「荒神社ですよ〜。神社には普通によくあります」
ってな感じで、あまり、特別なことはなく、普通に神社の摂社としてよくある荒神社なのだそうです。
ですが、とても御力がありそうです。
家運隆昌、悪切開運、家内安全、祈願の社
とありますので、
ご祈願されるときっと御利益あるのでは!と思います。
石霊 踏まぬ石
という、珍しい岩もありました。
不思議な霊力を持つ岩なのだそうです。
縁結びの夫婦松
神社前の駐車場横には、こじんまりとした魅力的な「蓮池」が見えます。
蓮池には、水中に松の木が自生しており、
しかも、一株から、男松と女松が伸びているのは、とても珍しいのだそうです。
縁結びのご利益のある神社であることから、「ご縁結びの夫婦松」と呼ばれています。
太古の昔は、池から温泉が湧き出していたのだそうです!
御祭神夫婦も入浴されていたといわれています。
須我神社 奥宮へ「二宮詣り」
本社の後背地の八雲山には、奥宮があります。(北東に1.5キロの場所)
参拝すると、良縁成就のご利益が増すと言われているそうです。
本社で、場所を尋ねると、
「頑張って登山してきてくださいねぇ。」と地図を渡してくださいました。
登山口までは車で行く事ができます。
小さな道案内の看板が所々にありますので、わかりやすいと思います。
八雲山登山口
入口には数台停められる駐車場があります。
八雲山の登山口から、夫婦岩までは、約10分くらい。
細く、舗装されていない、本当の「山道」を登っていきます。
入口に、杖が用意してあります。
これは、持って行かれたほうが登りやすくていいと思います。(思ったより険しいです。)
私達が入口に着いたとき、二宮詣りを終えて降りて来られたかたが、
「結構キツイですよー!杖、2本持って行かれたほうがいいですよー」
と教えてくださいました。額には汗が滲んでおられました。
思ったより結構、大変そう…。
登り始めると、歩き慣れている人には、ちょうどいい運動量と言えるくらいの傾斜かもしれません。
普段なかなかできない体験で、登山もなかなか楽しいかもですね。
不老長寿の神泉坂根水
途中、何か見えてきました。
神籬?のような…紙垂が見えます。
「この水で身を清め、霊気を頂いて御参拝ください。」
とあります。
ここで、清めて参拝するようです。
いよいよ、近づいてきた感じで、ワクワクします。
さらに道は歩き辛くなり、息が上がってきます。
須我神社 奥宮 夫婦岩
山深くなってきた頃、
小さな、素朴な鳥居が見えてきました!
奥宮への神域の入り口ですね。
森の中の神聖な雰囲気が素敵です。
緑豊かで空気が濃いというか、湿り気?のような「自然」を濃く感じます。
一礼して鳥居をくぐると、ここから空気が一変しました。
思わず、「わぁ(空気が)変わった」と声が出ました。
音が一切しないような、木々も石も全てが落ち着き整ったような静けさ。
少しひんやりした空気になります。
聖域なんでしょうねぇ。何かが違います。
ここから、道は更に急になります!なかなかの坂です!
杖が2本あってよかった~。
八雲山文学碑の径(こみち)
急な坂の途中には、地元の歌人や俳人の方の詠んだ「句碑」がたくさん並んでいて、なごませてくれます。
(近年では、頂上で、歌祭りも催されているそうです。)
最初のうちだけで、登るにつれて、見る余裕がなくなりました(笑)
奥宮 夫婦岩
そして、急な階段を登りきると、
目の前にドーンと、いきなり、大ーきな巨岩が現れます!圧巻です。
凄いですねぇ…
見上げる高さは、4mくらいはあるでしょうか。
注連縄が張られ、長い御幣のようなものも、何本もついていて、
神聖な場所、「神」を感じさせる雰囲気です。
苔や、古びた感じは、
太古を感じさせ、昔からここに根づいておられるどっしりと深いものを感じました。
神気を全身で体感?
お参りし、岩に触れさせてもらうと…、
スーーっと
森から、ひんやりとした冷たい風が吹いてきて、全身を通過しました。
やっぱり吹いてきた。
普通の風と違う〜!
そして、同時に横にいた主人が声を上げました。
「うわ!何この風!この風スゴイ!」
とえらく驚いていました。
主人も、普通の風と違う、「何か」を感じたようです。
神社に歓迎されている時には、神様からの何かのサインがあるようです。神社で吹く風の意味など詳しく知りたい方はこちらもどうぞご覧ください。
私は、圧巻の岩の大きさからすると、
岩に触れさせていただいた時には、
なにか大きな『バーンとくるような凄いパワー』みたいなものを感じるのかな??と思っていたのですが…、
意外?でした。
「え?優しい…」
静かな穏やかなものを感じました。
大きな三つの岩は、夫婦岩と言われ、
須佐之男命と稲田比売命、その御子神である八島野命の神霊が鎮まっているといわれています。
そのいわれの通り、家族の優しさのようなものを感じたのかもしれません。
清々しい
少し汗ばむくらいの登山をし、
自然の山奥の、新鮮で神聖な空気をたっぷり吸わせていただきながら下山していると、
須佐之男命の言葉、「清々しい」が浮かびました。
主人は、ここは全く期待せずに、登山も面倒だなぁくらいに思って来たようですが、
岩の前の風に感動して、
「あの風は凄かった!顔をスーッと撫でられて、なんか全身を清められたような感じかした!」
と、
興奮して言っていました。
ここはまた来たい!と二か月経過した今も、もう一度参拝したいと思える神社のようです。
須我神社 アクセス
島根県雲南市大東町須賀260
☎0854-43-2906
一畑バス「須我」から徒歩4分
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