佐太神社は、出雲国三大社のひとつとされる神社です。
大社造の本殿が、三つ横並びに並列する珍しい貴重な建築様式で、
道開き・開運の神社として古くから信仰されています。
摂社の「田中神社」は、悪縁を断ち切れるのだそうです。
悪縁を断ち切ることで、新しい良縁を授かることができるともいわれていますね。
良くない縁を断ち切り、良縁を引き寄せましょう。
その効果や、感じたことなどお伝えしたいと思います。
目次
佐太神社 出雲国二ノ宮
佐太神社 道開きの神社
威厳のある石の鳥居から、三笠山へ延びる参道。
その先には、一直線にお社が見えます。
とてもすっきりとした印象ですね。
そのためか、ここに来たときから、余計な感覚がキレイにそぎ落とされるような…、
普段より、サッパリと気持ちの良い感覚がしていることに気が付きます。
本当に「スッキリ」しています。
そして、どこかほっとするような安心感も感じる、とても心地よい神社だなあと思いました。
余計な思いから離されたようなスキッとしたこの感覚は、明確な思考ができそうで、
良い結果に導いてくださるような…
導きの神社といわれる由縁もわかる気がしました。
御本殿三社(重要文化財)
大社造の本殿が、三殿並列するという社殿は、
神社建築史上貴重な建築様式で、国の重要文化財に指定されています。
向かって本殿の左側の南殿は、通常の大社造りとは全く逆の構造になっているそうです。
御祭神
正中殿
佐太大神・さだのおおかみ(猿田毘古大神・さるたひこのおおかみ)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)
事解男命(ことさかおのみこと)、速玉男命(はやたまのおのみこと)
北殿
天照大御神(あまてらすおおかみ)
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
南殿
素戔嗚尊(すさのおのみこと)
秘説四座(ひせつよんざ)
導きの神「佐太大神」
佐太大神は、出雲国風土記で「※出雲四大神」の一柱とされています。
※佐太大神、熊野大神、能城大神、所造天下大神(あめのしたつくらししおおみかみ・大国主命の別名)
「さだ」とは、愛媛県伊方町の佐田岬などの地名にみられるように、「岬」の意味があるようです。
佐太大神は、神社から10キロ離れた日本海に面する岬の端 (加賀の潜戸・かがのくけど)でお生まれになりました。
その際、佐太大神の親神でキサカヒメのミコトが、「暗い岩穴であることよ」と言われて、金の矢を射られ、明るく光が輝いたことにより、郷名を「加賀」と名付けたとされています。
佐太大神は、天孫降臨の際に、天つ神の道案内をされた猿田毘古大神(さるたひこのおおかみ)と同一視されており、
除災、祝福、長寿など、人々が日々楽しく豊かに過ごせるよう「おみちびき」いただける神様なのだそうです。
佐太神社 導かれた不思議
佐太神社での、後から考えると面白いなあと、不思議とも思える出来事をご紹介させていただきたいと思います。
昨年、八百万の神が集まるという神在月に出雲への旅をしてきました。
出雲大社と共に、佐太神社にも、八百万の神が集まって来られるのだそうです。
実は、佐太神社には、今回より以前、去年の夏に行く予定でいました。
一畑薬師に御礼参りに行き、そのあと行ってみようと思っていたのですが…
一畑薬師は、目のお薬師様と言われ、心眼が開くとも言われています。詳しく知りたい方はこちらもどうぞご覧ください。

何故だか行くことが出来ませんでした。
カーナビに「佐太神社」と入れたかったのですが…
何故か急にド忘れして、どうしても佐太神社の名前が思い出せなかったのです…。
携帯の検索履歴にも出ない(泣)…。
今日はご縁がないのかもと思い、
仕方なく、友人が「よかったよ」と言っていた神社を目指す事にしたのです。
ですが、結局、その日は目指していた神社よりも、八重垣神社に呼ばれていたようです。
この日も、また導かれたような不思議な体験をしたのでした。
八重垣神社の不思議な体験についての記事もどうぞご覧ください。

去年の夏のこの日は、佐太神社には呼ばれていなかったのかもしれませんね。
半年後の今回の旅で訪れるというタイミングがベストだったようなのです。
今回の旅はある人(Eさん)と行ってきたのですが、
後から考えると、
Eさんにとって、とても意味のある神社を選んだような旅になっているなぁと思えました。
訪れた神社は、出雲大社、佐太神社(田中神社)、須我神社、美保神社。
まさに、良縁、悪縁、共に、深く「縁」について考えさせられました。
出雲大社は言わずと知れた縁結びの神様。神在月では、あらゆるご縁の会議がなされるそうです。
神在月に参拝に行くことができたということも、
Eさんにとって「縁」の問題があった今回のタイミングは何か意味があったのかもしれません。
そして、佐太神社。
導きの神様をお祀りされています。
「縁」などは、頑張っても、自分だけの力ではどうしようもない問題が絡んでいたりしますね。
良縁もそうですが、悪縁、腐れ縁、親子の縁、の問題など…、
そして、
その佐太神社の摂社の「田中神社」は、縁切り神社といわれ、悪縁を切って下さる事で有名な神社なのだそうです!
実は、Eさん
この時はまだそんなに悩んではいなかったのですが、人間関係でモヤモヤしておられました。
ある人と、どうしても関わらなければならなかったのですが、その人の行動や言動に違和感や不信感が拭えずにいたのです。
(後に、この人が原因で親子の縁の問題にまで発展する事態になっていくのです…。)
佐太神社にお参りした後、縁切り神社である、田中神社がすぐ近くにあると知り、
すぐに、そのモヤモヤする人との縁を切りたい!という思いが湧き、田中神社へ向かったのでした。
佐太神社の北殿摂社 田中神社
佐太神社から東へ100m離れた、佐蛇川沿いに、田中神社はあります。
二つのお社が背を向けて建っているという、面白い造りになっています。
鳥居からすぐに見えるのが、
東社で、磐長姫命(いわながひめのみこと)を祀り、縁切り・長寿の信仰があるそうです。
※社殿の横(左側)に割符納め箱があります。
西社は、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀り、縁結び・安産の信仰があります。
姉妹を祀ってありますが、
西社は、佐太神社の御本殿を向くように建っており、東社は御本殿に背を向けて建っています。
これは、佐太神社の北殿の御祭神「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」に由来しています。
瓊瓊杵尊は、木花開耶姫命の美しさに惚れ込み、婚姻を申し込みますが、父親が、姉の磐長姫命も一緒にということで、姉妹を娶ることになったのです。
しかし、姉は容姿が美しくなかったという理由から、親元へお返しになったといういきさつがあるようです。
田中神社 悪縁切り良縁結びの祈願方法
佐太神社で、「悪縁切り祈願割符」をもとめてから参拝に行きましょう。
御守とセットになっているものもあるようです。
割符の裏側には名前を書くようになっています。
真ん中で割れるつくりになっているようですが、まだ割らないように。
田中神社へむかい、
田中神社の東社殿と西社殿の間で、願をかけ、祈願割符を割ります。
割符は社殿横に納める場所があります。
悪縁切りの割符は、割符納め箱(東社側)に入れ、ポストのように中は見えないようになっています。
良縁結びの割符は、裏側(西社側)に、絵馬を掛けるようなかたちで、納めるようになっています。
納められた割符は、神職さんによって祈願のうえ、お焚き上げをしてくださるようです。
田中神社 縁切り凄い?
参拝その後
佐太神社、田中神社へお参りして、その後どうなったと思いますか?
それから、2ヶ月後のお正月。
あのモヤモヤする人と、Eさんは…、
なんと!
お正月早々に、激しい口論になるトラブルがあったのです。
びっくりしました!
お二人ともそんな口論するようなお人柄ではないと思っていたので。
お正月早々に嫌な事が起き、Eさんは落ち込んでいましたが……
災い転じて福となす?
その事が原因で縁が切れる兆しが見えたのです。
田中神社は結果が早く出るとも言われているそうですが、本当にそうなのかもしれませんね。
そして、思い起こしてみると、佐太神社と同じ日に行った、須我神社。
ここは夫婦円満のご利益とともに、
実は、「悪切退散」のご利益もある神社なのでした。
須我神社の奥宮では、何か力をいただけたような感じを受け、ここでのご利益もいただけたのかもしれません。
このように、今回のタイミングで「佐太神社」、「須我神社」に参拝させていただいたことに、意味があったのだなあと思えました。
須我神社も素敵な神社です。詳しく知りたい方はこちらもどうぞご覧ください。

佐太神社 道開き神社の御利益は?
佐太神社、田中神社で悪縁切りの御利益があったと思われたのですが…
それから、モヤモヤする人のからみで、今度は親子関係にヒビが入るような事が起きたようです。
「親子の縁を切る!」と言われる話にまで発展されていますが、
これは、すぐに「縁切り」をして解決するような問題ではないですよね…。
親子の縁を切れば済むというような、そんな簡単な解決策を神様が与えられることはないのではないでしょうか。
少し時間はかかるかもしれませんが…、
それまでの親子の関りがどうだったのか?
ここにきて、その在り方を、もう一度見つめなおす必要があって、このような現実を見せられているのかもしれませんね。
もしかしたら、今までの親子の関係に何らかの改善すべき点があるのかもしれませんし、
長い時間を経て、知らず知らずのうちにこのような親子関係を築いてきたのですから、
そのくらいの長い時間をかけて(又は、そのくらいのエネルギーをかけて)向き合って改善していく必要があるのかもしれませんね。
誰かを頼ったり、神様に丸投げしたり、人のせいにしたりして、現実から目をそらしているのは簡単なことですが、それでは解決にはならないですよね。
時間はかかっても問題に向き合うことが大切なことで、
自分を見つめ直す機会を与えてくださったのかもしれません。
「問題は自分の中にあるのだから、このような事が起こるのかもしれない」と気が付き、
何が正解なのかわからなくても、自分なりに考えて、動いて、取り組んでいると、
その努力に対して、神様は何らかの力を貸してくださるのかもしれませんね。
その人にとって、一番良いタイミングで、良い結果に導いてくださるのではないでしょうか。
出雲大社の八百万の神様、佐太神社、須我神社、にお参りしたのですから、
「ご縁」について、一番落ち着く解決に導いてくださることと思っています。
Eさんは、今はしんどそうですが、
私は、良くなるために起こっている出来事だと思えるので、
親子関係を一掃できる良い機会なのではないかと思えます。
それは、むしろ問題を見せてくださったことに感謝なのではないでしょうか。
悪縁は嫌なことですが、それが今の自分に必要な事だったと気づくことができれば、
それは自分を深く知り、成長するためのむしろ良い出来事と捉えることができるのかもしれませんね。
やがてそれは、神様のご加護から、今までの自分には見えなかった本当の意味での道開きになり、開運に繋がるのではないでしょうか。
これからこの話はまだ続きそうですが、
悪縁が切れることで、良縁が舞い込むとも言われていますので、
この親子の問題が解決した後の、Eさんにどんな幸運が舞い込んでくるのか、
少し楽しみにしながら見守りたいと思います。
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