那智の滝、飛瀧神社(ひろうじんじゃ)をご存じでしょうか?
那智の滝は、和歌山県の「熊野那智大社」の別宮「飛瀧神社」の御神体で、
その滝は日本一の落差を誇り、圧倒されるほどの大きさでありながらも、
非常に清楚で神秘的な滝で、見る人の心を掴みます。
周りを原生林に囲まれた、まさに、スピリチュアルなパワースポットともいえるべき場所です。
那智の滝、飛瀧神社は、神秘的で不思議な魅力にあふれています。
目次
那智の滝 飛瀧神社(ひろうじんじゃ)の御祭神は?
飛瀧神社は、熊野三山のひとつである、熊野那智大社の別宮です。
滝自体が神様
那智の滝は、瀧自体が神様として祀られている、珍しい神社で、
しかも御祭神は、大己貴命(おおなむじのみこと)。
大己貴命とは、大国主神の一名(青年期の名前)で、
出雲大社の御祭神と同じです。
出雲大社は、子供の頃からよく訪れる神社で、出雲の神社は大好きで、馴染み深い神社です。
その、出雲の神様と同じ神様が、熊野にもおられると知り、興味と期待が膨らみました。
那智の滝に惹きつけられる
出雲と熊野の関係
調べると、出雲の熊野大神は、紀伊の神(和歌山県の熊野三山)を移したものという説があることや、
逆に、出雲の熊野大社の分け玉を、和歌山の熊野古道に移した?といわれていたりするようです。
イザナミや、スサノオにまつわる神話伝承が、出雲だけでなく、紀伊を舞台としたものがあることや、
エネルギー的に、出雲と熊野は繋がっているのでは?などなど…
出雲好きの私には、魅力的な興味深いことだらけで、熊野三山や、飛瀧神社に非常に引き付けられました。
急遽決まった「那智の滝」への旅
計画しましたが、休みが取れる一泊2日で、熊野の那智の滝までの距離は、たどり着くだけで6時間がかかります。
行きたい思いを持ちつつ半分諦めていましたが…。
息子(高校3年)が夏休みに入り、最初で最後になるかも?しれない、
初の「息子との2人旅」に行く事になりました。(誘っても去年までは一緒に行ってくれなかったのです←最後だと思って観念したのかも。)
最初は、白浜あたりの観光をする計画で出かけました。
ですが、やっぱり「那智の滝」に行きたい!気になります…。
滝自体が、御祭神・大己貴命(おおなむじのみこと)なんて、最高に魅力的です。出雲好きの私にはたまりません。そんな神秘的な滝にお会いしたい…
新幹線の中で、息子が何とか行けるんじゃない?と言ってくれ、本当に、急遽!行ってみる事になりました。
時間的に厳しく、本当は来ることを諦めていた、飛瀧神社。
息子の一言で、少しだけ立ち寄る事ができました。
那智の滝 飛瀧神社
那智の滝 パワースポット!神秘さが溢れる鳥居
パワースポットとよばれているだけあって、
入口の鳥居の前から、もう神秘的なパワーが溢れ出していました。
スゴイです。
乳白色の白い鳥居が目に入ってきたときは、何とも言えない神々しさで、感動しました。
無理しても来てよかった!と思いました。
神聖さに満ちた、静寂な森を下っていきます。
いい感じに生えた薄いグリーンの苔と、原生林が、精霊でもいるような神秘さをかもしだしていて、
この森を歩いているだけでも、心が清められていくようです。
まさに、パワースポットですね…
8月の猛暑の日でしたが、静かな森の澄んだ空気のお陰で、比較的過ごしやすかったです。
坂を下り、降りた先に、鳥居が見えます。
那智の滝 不思議な石のエネルギー「光ヶ峯遥拝石」
瀧に早く行こうと思ったら…、階段を降り切ったところで、ふと右側から呼ばれる不思議な感覚がありました。
みると、「光ヶ峯遥拝石」と書かれた大きな石があります。
見逃してしまうような、ところにサラッとありますが、
重要な場所のようです。
光ヶ峰は熊野の神様が降臨されたと伝えられている御山で、那智山熊野信仰の原点となります。
この石は原点の地である光ヶ峯に通じており、ここは遥拝所として重要な場所となっております。
そのため、この石を撫でるとその原点のお力を頂くことができると伝えられております。
とあります。
この石は、熊野の神様が降臨された、光ヶ峯に通じているのですね!
実際に撫でてみると…、すごかったです!
頭がクラっとして、一瞬めまいのような感じがしました。
(別に、気分が悪いとか、嫌な感じは全くなく、大きなエネルギーを瞬間的に感じたためだと思います。)
「え?」と、不思議に思い、もう一度撫でてみたのですが、やはり同じ感覚がして、これはすごいと思いました。
光ヶ峯に本当に通じていて、原点の力、エネルギーが伝わるのかもしれませんね。光ヶ峯にむかって手を合わせました。
初めての不思議な感覚を体験しました。
那智の滝 飛瀧神社は滝そのものが御神体
ため息が出るくらい美しくて素晴らしい光景ですね。
飛瀧神社は、熊野三山のひとつである熊野那智大社の別宮です。
神聖な那智の滝そのものを御神体とする神社です。
そのため、拝殿も本殿もありません。
ふつう、「那智の滝」と呼ぶのは「一の滝」のことで、
上流には、「二の滝」、「三の滝」もあり、国の名勝「那智大滝」として指定されています。
(二の滝、三の滝はとても険しい場所で、修行場なので、熊野那智大社でお祓いを受けてからの入山になります。)
那智の滝は、那智山内の瀧篭修行の行場とされる48滝の総称で、今も神聖な修行の場となっています。
高さと大きさに圧倒されてしまいます。
見上げると、本当に高い!
スケールの大きさとともに、清らかで神秘的な魅力に心を奪われてしまいます。
いつまでも眺めていたいと思えます。
岩を伝って流れ落ちる水の美しさと、無数の水が岩に当たる滝の音を聞いていると、
まるで、自分の中の滞り(ストレスも悲しみも)、すべてが流れ落ち、洗い流されるようです…。
究極の癒しであり、浄化の効果があるのではないでしょうか。
熊野は、古くから「再生」の意味を持つといわれており、
ここ飛瀧神社も、心身の浄化、運気の向上、邪気払いをし、全てをリセットできるなどと言われていますが、この滝の前に立つと、誰もがそのご利益を感じることができると思います。
ネガティブや、心身の疲れたときなどにも、運気向上のため訪れてみるとよいと思います。
少しの滞在時間でしたが、来ることができたことに感謝がこみ上げました。
那智の滝 飛瀧神社 社務所
那智の滝自体を御神体とするため、拝殿や本殿はありません。
お守りや御朱印などを受け取れます。
こちらに、御瀧拝所舞台の入口があります。(受付300円をして入ります)
拝所舞台に行かなくても、御瀧は眺めることはできますが、より近くで拝見することができますし、
迫力の違いを感じることができますので、行ってみられることをおすすめします。
「延命長寿の御瀧水」や、「御瀧本祈願所」で参拝もできます。
小さな「延命御守」もいただけます。
那智の滝 延命長寿のお瀧水
入り口を少し登ると「延命長寿のお瀧水」に到着します。
延命長寿の御利益があるとされる、那智の滝の滝つぼの水を飲むことができます。
龍の口から流れ出ています。
これからも長く元気で過ごせますように…。柔らかい口当たりのお水でした。
500円で持ち帰ることもできるようです。
すぐ横で「水みくじ」もありました。
自分で用紙を選んで、こちらの御瀧の水に浮かべると、文字が浮き上がり、願い事や恋愛などの運勢が占えます。
ここの龍さん、つるんとしていて、なんか可愛いんです。
延命水の龍さんも短い手で踏ん張って?いて、思わず「かわいい!」と言ってました。
龍に失礼でしょうか、すみません。
少し上ると、御瀧拝所舞台に着きます。
那智の滝 御瀧拝所舞台
奥まで進むと、滝壺のすぐ近くで那智の滝を拝見する事ができます。
下で見る時よりも、さらに滝の大きさや、しぶきや音の迫力を感じることができます。
水量や風によっては、滝の飛沫がかかる時もあるそうです。
時折、「あれ?」と、ミストのような飛沫を感じることができましたよ。
那智の滝の飛沫
飛沫がとんでくると、神様に歓迎されている、とか、ご利益があるとか言われているようです。
間近で圧巻の滝の大きさと、スケールの大きな音を堪能しながら、飛沫の恩恵をいただけることは、
本当に、すべてを浄化、リセットされるような気持になりますね。
熊野の「再生」という意味がわかる気がします。
残念なことに、飛沫がかかると良いということを、後から知りました~。
知っていたらもっとゆっくりと飛沫を意識して感謝できたでしょうに、もったいなかったです。
那智の滝 御瀧本祈願所
ここを通りがかったとき、参拝時間の終了に近づいたようで、巫女さんが片付けをされていました。
間に合わなかったな…。
拝殿前の扉をまさに締めかかっておられ、私たちに気が付くと、
「参拝されますか?」と、声をかけてくださいました。
ご厚意とタイミングの不思議さに感謝!(タイミングの良さは歓迎されていることを感じることができ、嬉しくなります。)
よかった!「ありがとうございます!」と、
扉が開いている間に、ギリギリ参拝させていただくことができました。
写真ではわかりにくいですが、拝殿の先の窓?から見えるのは、
御神体である「那智の滝」です。
心からすんなりと有難いと思える、清らかすぎるほどの光景でした。
御霊石(みたまいし)
那智御瀧から見つけられた丸石。
御瀧の清浄な水で、長年磨かれて、球体になったもので、
御瀧の御神威が籠もる霊験あらたかな石と考えられています。
飛龍神社 御朱印
飛龍神社 駐車場
無料駐車場はありません(観光バス、タクシー、職員用)
周囲の民間の有料駐車場(500円程度)を利用します。
一時間程度の少しの滞在時間でしたが、
自然に囲まれた、神社全体がパワースポットです。
那智の滝のスケールの大きさに心身ともに洗われたようでした。
本当に来れてよかった、またいつかゆっくりと参拝したいです。
コメント